登記簿上の地目が宅地、雑種地、山林など農地以外の地目であれば農地法の許可・届出を経ずに所有権移転登記を行うことはできますが、土地評価証明書の現況地目が田・畑などの農地となっている場合や、土地評価証明書の現況地目は農地ではないが現地がきれいに耕作されていて農地として利用されている場合は農業委員会事務局にて管理している農地台帳に記載されている可能性がございます。
農地台帳に記載があった場合は、農地法に基づく許可・届出を経て、許可証・受理通知書の交付を受けた後でなければ所有権移転登記を行うことはできません。
土地評価証明書の現況地目が農地の場合は農地台帳に記載されている可能性が高いことから、事前によく調査をされ手続きを進める方が多いですが、土地評価証明書の現況地目は農地ではないが耕作されている場合は事前調査をせず手続きを進めてしまう方が多い印象です。
事前調査をよく行わず造成工事を行った後に農業委員会事務局から農地法に基づく許可手続きを行うよう指導を受けたため打ち合わせを行った結果、この土地が第1種農地であることから許可要件を満たさず追認の許可を受けられないことから、工作物を撤去のうえ原状に戻すよう指導を受けることもございます。
最近は金融機関から融資を受ける際、適法要件を満たしているかの確認がなされることから、以前と比べるとよく調査をする方は増えましたが、登記簿上の地目が農地以外だから大丈夫だろうと事前確認をせず進めてしまう方もいらっしゃいます。
弊事務所では現地をよく確認のうえ、農業委員会事務局にての調査確認も行うよう心掛けております。土地評価証明書の現況地目が田・畑などの農地となっている場合や、土地評価証明書の現況地目は農地ではないが現地がきれいに耕作されている土地を売買・造成工事を行う予定で少しでも不安などをお感じになりましたら、いつでもお気軽に弊事務所までお問い合わせください。