農家住宅・分家住宅から専用住宅への用途変更許可を受ける際の注意点について

売却を検討している住宅が農家住宅や分家住宅など許可申請者のみが居住を認められた住宅の場合、現所有者が売買前にどなたでも居住することのできる専用住宅に用途変更をする必要がございます。用途変更は都市計画法に基づく許可申請手続きとなります。

用途変更許可が認められる主な条件としまして(都道府県により条件は異なります)、

・許可後10年以上適法に使用されていたこと

・許可を受けた者又は生計維持者の死亡、破産、競売、通勤が不可能と認められる転勤等やむを得ない事情があることなどがございます。

通勤が不可能と認められる転勤がある場合はやむを得ない事情として挙げられておりますが、市区町村によっては『転勤』の場合は認められますが、『転職』の場合は認められない場合もあるとのことです。

この違いにつき役所に確認したところ、『転勤』は勤務先から辞令交付され、本人の意思に関係なく職場が異動となるためやむを得ない事情があると判断できるが、『転職』は自らのキャリアアップや好条件によるヘッドハンティングなど本人の意思により通勤が不可能な職場に異動するものであり、この場合はやむを得ない事情があるとは認められないため、用途変更許可要件は満たさず許可申請を受け付けられない場合もあるとのことです。

『転職』の場合は経緯など詳細な書面を提出のうえ、個々のケースごとに判断されます。私も相当な時間を要して許可申請見込みまでたどり着くことのできた案件もございます。

もし『転勤』ではなく『転職』に該当するとの最終回答がなされた場合は用途変更の許可を受けることができず、更地にして建物を建築することができない土地(駐車場や資材置場など)として売らざるを得ない状況でした。

市街化調整区域にある用途変更許可手続きが必要な家屋の場合、確実に手続きを進められるよう手はずを整えておく必要がございます。弊事務所では『転勤』に該当するか、『転職』に該当するかを丁寧に確認のうえ都道府県または市区町村と協議を進める様心掛けております。用途変更許可につきお悩みごとがございましたらお気軽にお問い合わせください。

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