小型船舶検査の手数料が変更!いつから?費用や注意点を解説

2026年7月1日から小型船舶検査の法定手数料が変わります

小型船舶をお持ちの皆さまにとって、とても大切なお知らせです。船の安全を守るために定期的に行われる「小型船舶検査」の法定手数料が、2026年7月1日から新しくなります。

「手数料が上がるの?」「いつまでに手続きすればいいの?」といった疑問や不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。ご安心ください。この記事では、今回の変更について、いつから、どのように変わるのか、そして事前に知っておくべきポイントを一つひとつ丁寧に解説していきます。

この記事を最後までお読みいただければ、手数料の変更に関するすべての情報が分かり、安心して検査の準備を進めることができるようになります。なお、船の手続きの全体像については、船舶免許の更新手続きを分かりやすくまとめた記事で体系的に解説していますので、併せてご覧ください。

なぜ手数料は変更されるの?その背景を解説

「なぜ、手数料が変わるのだろう?」と疑問に思う方も多いでしょう。今回の手数料変更には、主に二つの理由があります。

一つ目は、検査の品質をこれからも守り、さらに良くしていくためです。船の安全を守る検査は、とても専門的な知識と技術が必要です。検査員の技術を高めたり、新しい検査の道具を導入したりするには、どうしても費用がかかります。皆さまが安心して海に出られるよう、検査のレベルを維持・向上させるための大切な変更なのです。

二つ目は、近年の物価や人件費の上昇に対応するためです。さまざまな物の値段が上がっているように、検査に必要な機材の費用や、検査を行う人々の人件費も上がっています。現在の料金のままでは、安定して検査を続けていくことが難しくなってきているのが実情です。

このように、今回の手数料変更は、これからも皆さまの船の安全を守るために必要なものとされています。背景を知ることで、少しでもご理解いただければ幸いです。

小型船舶検査の手数料が変更される理由を説明する図解。検査品質の維持向上と物価・人件費の上昇という2つの要因が示されている。

手数料がどのような内訳で計算されているかについては、国土交通省が資料を公開していますので、ご興味のある方はご覧ください。

参照:小型船舶の検査手数料の積算内訳

【新旧比較】具体的に手数料はいくら変わる?

それでは、実際に手数料がいくら変わるのか、具体的に見ていきましょう。ここでは、代表的な「定期検査」と「中間検査」について、船の長さごとに新しい料金と現在の料金を比べてみます。ご自身の船がどれに当てはまるか、確認してみてください。

最新の手数料については、日本小型船舶検査機構(JCI)の公式サイトでも確認することができます。

定期検査の手数料

定期検査は6年ごとに行われる、人間でいうところの「人間ドック」のような詳しい検査です。船の大きさによって手数料が変わります。

船の長さ現行手数料新手数料(2026年7月1日以降の申請)差額
3m未満11,600円13,100円+1,500円
3m以上5m未満16,700円19,000円+2,300円
5m以上10m未満24,300円27,800円+3,500円
10m以上20m未満30,700円35,200円+4,500円
20m以上43,400円49,800円+6,400円
定期検査手数料の新旧比較(旅客定員12人までの船舶)

例えば、多くの方がお持ちの長さ5mのプレジャーボートの場合、手数料は3,500円上がることになります。なお、検査を受ける際は、小型船舶の出張検査予定表を確認し、計画的に申請することが大切です。

中間検査の手数料

中間検査は、定期検査と定期検査の間(3年目)に行われる簡易的な検査です。こちらも船の大きさで手数料が異なります。

船の長さ現行手数料新手数料(2026年7月1日以降の申請)差額
3m未満5,100円5,900円+800円
3m以上5m未満8,200円9,500円+1,300円
5m以上10m未満14,900円17,200円+2,300円
10m以上20m未満19,200円22,200円+3,000円
20m以上28,000円32,300円+4,300円
中間検査手数料の新旧比較(旅客定員12人までの船舶)

例えば、長さ5mのボートであれば、中間検査の手数料は2,300円上がります。

その他の検査・手続きの手数料

船の改造や大きな修理をしたときの「臨時検査」などの手数料も、変更の対象になります。ここでは、公式資料に掲載されている主な項目を下の表にまとめました。

手続きの種類現行手数料新手数料(2026年7月1日以降の申請)差額
臨時検査・臨時航行検査(臨検回数1回につき、船の長さ5m未満)4,900円5,600円+700円
その他の主な検査手数料の新旧比較(旅客定員12人までの船舶)
船のオーナーが船舶検査手帳とカレンダーを確認し、次回の検査計画を立てているイラスト。

手数料の変更前に知っておきたい3つのポイント

手数料が変わるにあたり、皆さまにぜひ知っておいていただきたい3つの大切なポイントがあります。少しの工夫で損をしないための情報ですので、ぜひ参考にしてください。

ポイント1:申請のタイミングに注意

新しい手数料が適用されるのは、2026年7月1日以降に申請された検査からです。ここで大切なのは、「検査を受ける日」ではなく「検査の申請をした日」が基準になるという点です。

つまり、たとえ検査日が7月1日を過ぎていても、6月30日までに申請を済ませておけば、現在の安い方の手数料が適用されます。次回の検査時期が近い方は、早めに申請を済ませておくことをお勧めします。

ポイント2:法定手数料を安くする方法はある?

国が定めた法定手数料そのものを安くすることはできません。しかし、支払いに関するちょっとした工夫で、余計な出費を抑えることは可能です。

最も簡単な方法は、日本小型船舶検査機構(JCI)が用意している、ゆうちょ銀行の専用振込用紙を使うことです。この用紙を使えば、振込手数料がかからずに支払いができます。用紙はJCIの各支部でもらえます。

また、検査の手続きをご自身で行えば、代行を依頼する際にかかる費用を節約することもできます。船の売買などに伴う小型船舶移転手続きも同様に、ご自身でできる部分は挑戦してみるのも一つの方法です。

ポイント3:法定手数料以外にも費用はかかる

小型船舶検査にかかる費用は、JCIに支払う法定手数料だけではありません。検査の準備には、他にも費用がかかる場合があります。

例えば、以下のような費用が考えられます。

  • 代行手数料:行政書士などに手続きを依頼する場合の費用
  • 回航費用:検査場所に船を移動させるためのガソリン代など
  • 修理・交換費用:検査で不備が見つかった場合に、部品を交換したり修理したりする費用

法定手数料の変更と合わせて、こうした費用も念頭に置き、全体の予算を考えておくことが大切です。特に、小型船舶の相続手続きなどで船を取得した直後は、船の状態をしっかり確認しておく必要があります。

小型船舶検査にかかる総費用の内訳を示す円グラフの図解。法定手数料、代行手数料、回航費用、修理・交換費用が含まれることを示している。

小型船舶検査の手数料に関するよくある質問

最後に、手数料に関してよく寄せられる質問にお答えします。

Q1. 検査手数料に消費税はかかりますか?

定期検査の手数料は、JCIの案内では非課税とされています。なお、JCIの手続きの中には消費税の課税対象となるものもあるため、どの支払いが非課税かは、JCIの案内で確認してください。

Q2. 手数料はいつ、どのように支払いますか?

手数料は、原則として検査の申請をするときに支払います。支払い方法は、郵便局や銀行からの振り込みが一般的です。JCIの各支部の窓口では、現金で支払える場合もありますので、事前に確認するとよいでしょう。

Q3. 自分の船の検査時期はどこで確認できますか?

次回の検査時期を確認するには、主に2つの方法があります。

  • 次回検査時期指定票:船の操縦席の近くなど、見やすい場所に貼られているステッカーです。次の検査を受けなければならない年と月が書かれています。
  • 船舶検査手帳:船の戸籍のような大切な書類です。こちらには、より詳しい検査の有効期間が記載されています。

これらの書類を確認し、ご自身の検査時期を把握しておきましょう。これは船の検査だけでなく、船舶免許の更新などでも大切なことです。

まとめ:手数料変更に備えて早めの準備を

今回は、2026年7月1日から変更される小型船舶検査の法定手数料について解説しました。

最後に、大切なポイントをもう一度おさらいします。

  • 小型船舶検査の法定手数料は2026年7月1日の申請分から変わります。
  • 多くの船で、検査の種類に応じて数百円から数千円の値上げとなります。
  • 検査時期が近い方は、2026年6月30日までに申請を済ませることで、現在の料金が適用されます。

今回の手数料変更は、皆さまの安全なマリンライフを支えるために必要なものです。この記事を参考に、ご自身の船の検査時期を確認し、計画的に準備を進めていきましょう。ご不明な点があれば、いつでもお気軽にご相談ください。

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