Archive for the ‘農地に関する手続き’ Category

山林化している農地における非農地証明願の注意点について

2024-05-20

以前耕作をしていた山あいの農地が周囲の山林と一体化し、自然に山林を形成するケースは多々ございます。この場合農地に復原することが非常に困難状態であると判断され、かつ20年以上周囲の山林と一体化していると認められる場合には、非農地証明願を申し出ることにより農地から山林に地目変更登記を行うことが可能となります。

20年以上山林を形成していれば無条件に非農地と認められるものではございませんので注意が必要です。スギやヒノキなど果実のならない樹木の場合は非農地と認められるケースが多いですが、ミカン、クリ、ウメなど果実のなる樹木の場合は耕作を続けていた農地であると判断されることから、非農地証明願申出を受け付けていただくことはできません。

山林となった土地の一部がスギやヒノキ、残りの一部がミカン、クリ、ウメなどの樹木が存在しているときは果実のならない樹木部分のみ非農地証明願を受け付けていただけることから、非農地となった箇所を特定するための実測図が求められます。分筆登記申請を行える実測図面が求められることから、隣接地との境界確認も必要となります。

山林の測量は境界点が不明な箇所が多いことから、法務局に保存されている古い公図をよく確認しながら測量作業が行われます。そのため、平坦地よりも実測にかかる日数が長めとなります。

弊事務所では農業委員会事務局による調査の結果、山林化してしまった農地全体ではなく一部は農地として認められる状態のため、非農地証明を受ける箇所と農地として残す箇所を特定して欲しい指導を受けた場合には、まず依頼者様にお知り合いの土地家屋調査士がいるかどうかを確認したうえで、お知り合いの土地家屋調査士がいらっしゃらない場合は弊事務所が提携している土地家屋調査士をご紹介し実測作業を行っております。農業委員会事務局から実測を求められお困りとなりましたら、いつでもお気軽に弊事務所までお問い合わせください。

現況地目が一部農地の場合の農地法に関する手続きについて

2024-05-13

登記簿上の地目が宅地、雑種地、山林など農地以外の地目の土地の現況地目を確認した結果、農地だった場合は農業委員会事務局にて農地台帳に記載があるか否かの確認をする必要があります。農地台帳に記載があった場合は農地法に関する手続きも必要になります。

極まれに○○番の土地は登記簿上の地目は宅地、うち宅地○○㎡、畑○○㎡など土地の一部のみが農地として記載されていることもあります。この場合はこの一部分についてのみ農地法に基づく手続きを行う必要がございます。

農地として認定されている一部分が農業委員会事務局や税務課などにて保管されている図面などで特定がされていれば容易に手続きを進めていくことは可能ですが、図面などが存在しない場合は申請人が農地として認定されている箇所を農地台帳に記載されている面積どおりに特定をして手続きを進める必要がございます。

宅地部分には建築物など工作物が存在していて農地箇所との明確な区分けがなされている土地であれば容易に特定できますが、建築物などの工作物が既に取り壊されていて更地の状態の場合は特定することが大変困難となります。この場合は空中写真などを参考資料として農業委員会事務局と打ち合わせを進めながら農地箇所の特定を進めていくことになります。

農地箇所を特定する場合は分筆登記申請ができる求積図が求められますので、土地家屋調査士に依頼をして実測を行う必要があります。隣接地所有者や敷地に道路が接している場合は道路管理者(国・都道府県・市区町村)などとの境界立会を行ったうえで、申請箇所の特定を行うことになります。

弊事務所では調査の結果現況地目が一部農地と認定されていた場合、まず私自身が現地をよく確認したうえ依頼者様に報告をし、手続きを進めるには土地の実測が必要になることを丁寧に説明したうえで、依頼者様にお知り合いの土地家屋調査士がいらっしゃらない場合は弊事務所が提携している土地家屋調査士をご紹介しております。農地台帳や固定資産評価証明書を確認した結果、宅地の一部が農地のため農地法に関する手続きが必要であると指導を受けお困りになりましたら、いつでもお気軽に弊事務所までお問い合わせください。

現況地目に注意しましょう

2024-05-07

登記簿上の地目が宅地、雑種地、山林など農地以外の地目であれば農地法の許可・届出を経ずに所有権移転登記を行うことはできますが、土地評価証明書の現況地目が田・畑などの農地となっている場合や、土地評価証明書の現況地目は農地ではないが現地がきれいに耕作されていて農地として利用されている場合は農業委員会事務局にて管理している農地台帳に記載されている可能性がございます。

農地台帳に記載があった場合は、農地法に基づく許可・届出を経て、許可証・受理通知書の交付を受けた後でなければ所有権移転登記を行うことはできません。

土地評価証明書の現況地目が農地の場合は農地台帳に記載されている可能性が高いことから、事前によく調査をされ手続きを進める方が多いですが、土地評価証明書の現況地目は農地ではないが耕作されている場合は事前調査をせず手続きを進めてしまう方が多い印象です。

事前調査をよく行わず造成工事を行った後に農業委員会事務局から農地法に基づく許可手続きを行うよう指導を受けたため打ち合わせを行った結果、この土地が第1種農地であることから許可要件を満たさず追認の許可を受けられないことから、工作物を撤去のうえ原状に戻すよう指導を受けることもございます。

最近は金融機関から融資を受ける際、適法要件を満たしているかの確認がなされることから、以前と比べるとよく調査をする方は増えましたが、登記簿上の地目が農地以外だから大丈夫だろうと事前確認をせず進めてしまう方もいらっしゃいます。

弊事務所では現地をよく確認のうえ、農業委員会事務局にての調査確認も行うよう心掛けております。土地評価証明書の現況地目が田・畑などの農地となっている場合や、土地評価証明書の現況地目は農地ではないが現地がきれいに耕作されている土地を売買・造成工事を行う予定で少しでも不安などをお感じになりましたら、いつでもお気軽に弊事務所までお問い合わせください。

栃木県佐野市で電気柵設置補助申請(令和6年度)の受付が開始されます

2024-04-30

佐野市有害鳥獣被害対策協議会では中山間地域等の農業を支援の一つとして、イノシシ・シカからの被害から農作物を守るため電気柵の設置を推進しています。佐野市内の農地を耕作している個人・法人・営農集団で5畝(5a・500㎡)以上の農地に設置する方を対象に補助金の交付を行っております。

令和6年5月7日(火)より補助申請の受付が開始されます。詳細は下記URLより確認をすることができます。

https://www.city.sano.lg.jp/soshikiichiran/sangyou/nosansonshinkoka/oshirase/17054.html

申請書は上記URLよりダウンロードすることができます。申請書に必要事項を記載のうえ、佐野市市有害鳥獣被害対策協議会事務局がある農山村振興課にご持参ください。

佐野市では中山間地域などにおいて新規就農を行う場合、必ず有害鳥獣被害対策をどの様に施すのかを聞き取り調査時に問われます。その際補助金を用いて必要な分の電気柵を設置する計画である旨をお答えしますと具体的な手続き方法などもご教示いただけます。

この補助制度は大変有用であり、かつ予算に限りがあるため早めに申請上限に達し、受付開始後早々に年度内の申請受付終了となるケースが多いです。補助を受けたいとお考えの方はお早めに申請手続きをお願いいたします。

ほかの市区町村でも同様の補助金制度が設けられております。弊事務所では電気柵設置補助金申請に関する相談も受けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

農用地用途区分変更申出書の受付締切日に注意しましょう

2024-04-08

農地転用許可申請を検討している農地が農振区域内に存在する場合、事前に農振除外の申出を行わなければなりませんが、転用する目的が農業用倉庫など農業用施設の場合は農振除外申出の代わりに用途区分変更(軽微な変更)申出の手続きが必要になります。

用途区分変更申出が認められる要件として申出をする面積が農業用倉庫など計画する施設からみて過大とは認められず1haを超えないこと、既存の農業用施設からみて過大なものでないこと、他の農地の効率的かつ総合的な利用に支障の無いこと、農地法に基づく転用許可や都市計画法に基づく開発許可、道路法などその他法令の許可等の見込みがあることがあげられます。

提出を要する書類も農振除外申出のものとほぼ変わりませんので、軽微な変更とは言え事前に十分な準備のうえ申出書を作成・提出する必要がございます。

申出書の受付締切日は各市区町村により異なります。随時受付を行う市区町村、毎月末日を締切日として設定している市区町村、農振除外申出と同じ締切日としている市区町村など、受付締切日は様々です。

都道府県内の市区町村で同一の締切日が設定されているとは限りませんので注意が必要です。事前にしっかりと確認のうえ、受付締切日に間に合わせる必要がございます。

用途区分変更(軽微な変更)申出が認められた場合用途区分変更がなされた通知書が交付されますが、こちらは2ヶ月前後で交付されるケースが多い印象です。農振除外申出の際は通知書交付まで半年から1年掛かりますが、用途区分変更(軽微な変更)は比較的短期間のうちに交付されます。

弊事務所では用途区分変更(軽微な変更)申出の相談を受けた際、事前に受付締切日をよく確認したうえで今後の農地転用許可申請のスケジュールなどをお伝えしております。農振除外申出・用途区分変更(軽微な変更)の相談も多数受けておりますので、お悩みになりましたらお気軽にお問い合わせください。

第2種農地・第3種農地の立地基準の起点について

2024-03-18

第2種農地と判定されるためには、鉄道の駅、軌道の停車場又は船舶の発着場、県庁、市区町村役場、バスターミナル等の公共施設の周囲おおむね 500m以内(半径 500mの円内で宅地面積 40%を超える場合にあっては、半径1km 以内で 40%になるまで)の区域内にある農地である必要があります。

第3種農地と判定されるためには、申請地からおおむね 300m以内に鉄道の駅、軌道の停車場又は船舶の発着場、自動車専用道路等の出入口、県庁、市区町村役場、バスターミナル等の公共施設があることが求められます。

どちらの基準も規定された距離内に公共施設などが存在すれば大丈夫と読み取れますが、第2種農地の場合は公共施設などを起点としてその周囲おおむね500m以内、第3種農地の場合は申請地を起点としておおむね300m以内に公共施設などがあることと、公共施設などを起点とするのか・申請地を起点とするのかではっきりと別れております。

公共施設などを起点とする第2種農地の基準は、起点からおおむね500m以内に申請地全域が含まれている必要があり、一部が500mの外にはみ出している場合は第2種農地とは判定されず、第1種農地であると判断されてしまいます。

申請地を起点とする第3種農地の基準は、起点からおおむね300m以内に公共施設の存在が認められていれば基準を満たし、公共施設などの全域がおおむね300m以内に包含されていなくても基準を満たすと読み取ることができます。

この点につきましては各農業委員会事務局でも解釈が分かれるかと思いますので、慎重な打ち合わせを要することになります。公共施設のうち10%程度が包含されていれば大丈夫なのか、出入口が包含されていれば大丈夫なのか、90%程度包含されていなければならないなど多様な解釈が出るものと思われます。

弊事務所では農業委員会事務局とよく協議のうえ、第3種農地に該当できるか否かの判断をいただく様にしております。第2種農地・第3種農地の立地基準を満たしているかどうかお悩みになりましたら、お気軽にお問い合わせください。

第2種農地・第3種農地の立地基準について

2024-03-11

農地区分は農用地区域内農地、甲種農地、第1種農地、第2種農地、第3種農地の5種類が定められております。各農地区分とも決定根拠が定められており、根拠に従って判定されることになります。

第3種農地と認められるためには下記いずれかの要件を満たす必要があります。

・上水道管、下水道管、ガス管のうち2つ以上が埋設されている道路の沿道の区域であって、おおむね500メートル以内に2つ以上の教育施設、医療施設、その他の公共公益施設がある農地

・申請地からおおむね 300m以内に鉄道の駅、軌道の停車場又は船舶の発着場、自動車専用道路等の出入口、県庁、市区町村役場、バスターミナル等の公共施設があること

・住宅や事業施設、公共施設若しくは公益施設等が連たんしている区域内にある農地

・街区の面積に占める宅地化率40パーセントを超えている区画内にある農地

・都市計画法上第8条第1項第1号に規定する用途地域が定められている区域内にある農地

・土地区画整理事業の施行区域にある農地

農用地区域内農地、甲種農地、第1種農地、第3種農地に該当しない農地は第2種農地と判定されますが、

・鉄道の駅、軌道の停車場又は船舶の発着場、県庁、市区町村役場、バスターミナル等の公共施設の周囲おおむね 500m以内(半径 500mの円内で宅地面積 40%を超える場合にあっては、半径1km 以内で 40%になるまで)の区域内にある農地

も第2種農地として判定されることとなります。

農地の連なり状態など周囲の状況を鑑みた結果第1種農地と判定されると思っていた農地が、鉄道の駅から半径500m以内の区域内にあったことから第2種農地と判定され、周辺の他の土地に立地することができないことを理由として太陽光発電設備設置のための農地転用許可を受けることができたケースもございます。

第2種農地は農用地区域内農地、甲種農地、第1種農地、第3種農地に該当しない農地のみと思われがちですが、第3種農地判定基準にある自動車専用道路等の出入口を除く公共公益施設から周囲おおむね500m以内に存在する農地も判定される基準があることを覚えておくと良いでしょう。

農地区分は農業委員会事務局が最終判断してくださいます。鉄道の駅や船舶の発着場などから周囲おおむね500m以内にあることが分かる図面を持参して打ち合わせに行きますと、第1種農地に見える農地であっても第2種農地と判定していただけることもございます。農地区分の判断でお悩みになられましたらお気軽にご相談ください。

農地転用許可申請 第1種農地における『居住する者』の要件について

2024-02-19

はじめに:第1種農地の転用が原則難しい理由

「この土地を駐車場にしたいのに、なかなか許可が下りない…」
「手続きが複雑で、何が問題なのかよく分からない…」

もしあなたが「第1種農地」の転用でお悩みなら、そのように感じるのも無理はありません。なぜなら、第1種農地は国にとって非常に大切な「優良な農地」だからです。

第1種農地は、農業に使いやすく、できるだけ農地として残すことが求められる土地です。将来、日本の食を支える大切な存在になるかもしれないので、国は「できる限り農地として使い続けてほしい」と考えています。そのため、住宅を建てたり、駐車場にしたりといった他の目的に使うこと(転用)には、厳しいルールが設けられているのです。

しかし、ルールには例外もあります。この記事では、その例外の一つである「居住する者」というキーワードに焦点を当て、第1種農地の転用を考えているあなたが、許可を得るために知っておくべき重要なポイントを、分かりやすく解説していきます。この一団の農地という考え方も、転用を理解する上で大切な要素となります。

例外許可の鍵となる『居住する者』とは?

原則として転用が難しい第1種農地ですが、例外的に許可されるケースがあります。その一つが、「住宅その他申請に係る土地の周辺の地域において居住する者の日常生活上又は業務上必要な施設」と認められる場合です。

少し難しい言葉が並んでいますが、要するに「その地域に住んでいる人々の生活や仕事に必要な施設」であれば、例外的に認められる可能性がある、ということです。

この中で特に確認が必要になるのが『申請に係る土地の周辺の地域において居住する者』という部分です。実は、この「周辺の地域」がどこまでを指すのか、法律にはっきりとした定義がありません。そのため、具体的な運用は自治体ごとに異なることがあり、管轄の農業委員会や許可権者への確認が必要になるのが実情です。そのため、手続きを進める前に、管轄の窓口で具体的な運用を確認する必要があります。

第1種農地転用における「居住する者」の要件に関する自治体ごとの解釈の違いを示す図解。緩やかな自治体では範囲が広く、厳しい自治体では範囲が狭まることを示している。

「周辺の地域」はどこまで?自治体による解釈の違い

では、具体的に「周辺の地域」はどのように判断されるのでしょうか。これは全国一律の基準がなく、自治体によって解釈が大きく異なるため、注意が必要です。

ある自治体では、「申請地がある町内や大字(おおあざ)に住んでいること」を要件とする場合があります。しかし、より厳しい解釈をする自治体では、さらに範囲を狭め、「同じ集落の『班』の中に住んでいなければならない」と判断されるケースも少なくありません。

私がこれまでに経験した事例でも、まさにこのような状況がありました。ご相談者様は申請地と同じ町内にお住まいでしたが、農業委員会からは「同じ班の住民でなければ要件を満たさない」という見解が示されたのです。このように、隣の町内どころか、同じ町内ですら認められないことがあるのが、この要件の難しいところです。

さらに、住所が要件を満たしていても安心はできません。例えば、同じ町内でも「市街化区域」に住んでいる場合は対象外と判断されたり、集落接続の観点から市街化調整区域に住んでいることが求められたりすることもあります。

法人申請で特に注意すべき役員の居住地と会社規模

法人が申請を行う場合は、個人での申請とは異なる、さらに厳しい条件が加わることがあります。

まず、単に会社の本店所在地が申請地の近くにあるだけでは、要件を満たさないと判断されることがほとんどです。自治体によっては、「役員の3分の2以上が、申請地と同じ『班』の中に住んでいること」といった、非常に具体的な居住要件を求めてくるケースがあります。この場合、代表者の住所は登記事項証明書で確認できますが、他の役員については住民票の写しを提出し、居住の実態を証明する必要があります。

法人での農地転用申請に悩む経営者のイラスト。役員の居住地や会社規模といった要件の複雑さに頭を抱えている様子。

さらに、見落としがちなのが「会社の規模」です。この例外規定は、もともと地域に根差した個人事業者のような小規模な事業を想定している側面があります。そのため、会社の規模が大きすぎると、許可の対象外と判断される可能性があるのです。

  • 複数の支店を持っている
  • 役員を含めた従業員数が5名以上いる
  • 売上高が個人事業の規模を大きく超えている

といった場合、「地域住民のための業務上必要な施設」とは認められず、申請が受け付けられないこともあります。法人での申請を検討している場合は、これらの点も踏まえて慎重に準備を進める必要があります。

あなたのケースは大丈夫?申請前に確認すべきこと

ここまで解説してきたように、「居住する者」の要件は非常に曖昧で、自治体ごとの判断に大きく左右されます。ご自身の計画が許可の見込みがあるかどうか、以下のリストで一度セルフチェックをしてみてください。

  • 申請者の住所: 申請地と同じ町内・大字、あるいは同じ「班」の中にありますか?
  • 居住区域: あなたがお住まいの場所は、市街化調整区域ですか?市街化区域ではありませんか?
  • 法人申請の場合(役員の住所): 役員の多く(例:3分の2以上)が、申請地と同じ班内など、ごく近い範囲に住んでいますか?
  • 法人申請の場合(会社の規模): 会社の従業員数や売上高は、地域に根差した個人事業と同程度の規模と言えますか?

もし、これらの質問に自信を持って「はい」と答えられない項目がある場合、申請は簡単ではないかもしれません。

最も重要なことは、これらの判断基準の運用が自治体ごとに異なり、管轄の農業委員会や許可権者への確認が必要になるということです。そのため、計画を具体的に進める前に、必ず管轄の農業委員会事務局へ事前相談を行うことを強くお勧めします。事前相談では、計画の概要を説明し、自身のケースが要件を満たせそうかどうかの感触を確かめることができます。また、土地改良区の意見書の要否など、他の必要書類についても確認しておくとスムーズです。

参照:農地転用許可制度等に関する現状と課題について(内閣府)

まとめ:判断に迷ったら、まずはご相談ください

この記事では、第1種農地の転用における「居住する者」という、非常に解釈の難しい要件について解説しました。ポイントは以下の通りです。

  • 第1種農地は優良な農地のため、転用は原則として厳しい。
  • 例外許可の鍵となる「居住する者」の要件には、法律で定められた明確な基準がない。
  • 「周辺の地域」の範囲は自治体によって異なり、「同じ班内」など非常に狭い範囲を求められることがある。
  • 法人申請の場合は、役員の居住地や会社の規模についても厳しい条件が課される可能性がある。

このように、第1種農地の転用手続きは、法令の知識だけでなく、各自治体の運用実態を把握することが不可欠です。一人で判断に迷われたり、手続きに不安を感じたりした場合は、決して一人で抱え込まないでください。

当事務所では、ご相談者様の状況を丁寧にお伺いしたうえで、農業委員会事務局と綿密な打ち合わせを行い、「居住する者」の要件を満たせるかどうかを慎重に確認することを心掛けております。あなたの計画が実現可能かどうか、一緒に考えていきましょう。まずはお気軽にお問い合わせください。

農地転用の全体像については、「農地法関連(農地転用等)業務」のページで体系的に解説していますので、併せてご覧ください。

農地転用に関するお問い合わせ

農地転用許可申請 第1種農地『集落接続』の要件について

2024-01-29

農地転用許可申請を予定している農地が第1種農地の場合、『住宅その他申請に係る土地の周辺の地域において居住する者の日常生活上又は業務上必要な施設で集落に接続して設置されるもの』であり、かつ第1種農地及び甲種農地以外の周辺の土地に設置することによってはその目的を達成することができないと認められるものに限り、許可申請要件を満たすことになります。

『集落に接続して設置されるもの』の基準につきましては具体的に明記された基準が無いため、各市区町村の農業委員会事務局にて判断されているのが実情です。

接続されているのが絶対条件であるから、現在居住が認められる家屋敷地に接続した農地でなければ要件を満たさないと判断される場合もございます。そのため、土地の地目は宅地であり家屋も存在するが、その家屋が空き家認定されている場合は集落に接続していないものと判断され、許可要件を満たさず申請を受け付けていただけないこともございます。

また地目は宅地、現在居住者が認められる家屋はあるが、農地転用許可を受けた宅地の場合農地法に基づく工事完了報告書が未提出の場合は法に適合した宅地とは認められないと判断されることもあり、集落に接続した土地とは認められず許可申請を受け付けていただけないケースもございます。

許可申請予定のうちに隣接する土地・家屋の状況を現地で確認をした・法務局にて調査を行っただけでは確実な判断を行うことはできず、必ず農業委員会事務局にて確認をする必要がございます。

現在居住が認められる家屋敷地に接続されているのが絶対条件が、敷地によっては幅1m未満の認定外道路や水路、青地を挟んで接続している場合もございます。この場合実態調査を行い接続していると認められる場合は、用途廃止・払下申請不要で許可申請を行なえるケースもございます。

接続しているのが住宅ではなく事業所や店舗、工場などの場合でも農業委員会事務局との協議の結果、例外的に許可申請が認められるケースもございます。

第1種農地の集落接続要件は市区町村の農業委員会事務局により細かな判断がなされますので、過去大丈夫だったケースであっても今回は許可要件を満たさなかったということも多々ございます。この様なことでお悩みになりましたら丁寧に調査のうえ対応をいたしますので、お気軽にお問い合わせください。

太陽光パネルを設置する農地が第3種農地の場合の注意点について

2024-01-22

第3種農地は原則農地転用許可申請可能な農地です。第3種農地と認められるためには下記いずれかの要件を満たす必要があります。

・上水道管、下水道管、ガス管のうち2つ以上が埋設されている道路の沿道の区域であって、おおむね500メートル以内に2つ以上の教育施設、医療施設、その他の公共公益施設がある農地

・申請地からおおむね 300m以内に鉄道の駅、軌道の停車場又は船舶の発着場、自動車専用道路等の出入口、県庁、市区町村役場、バスターミナル等の公共施設があること

・住宅や事業施設、公共施設若しくは公益施設等が連たんしている区域内にある農地

・街区の面積に占める宅地化率40パーセントを超えている区画内にある農地

・都市計画法上第8条第1項第1号に規定する用途地域が定められている区域内にある農地

・土地区画整理事業の施行区域にある農地

第3種農地と判定された農地であれば太陽光パネル設置のための許可申請は基本受け付けていただけますが、市区町村によっては単に第3種農地と判定されただけでは足らず、『農地に接する道路に上水道管と下水道管が埋設された第3種農地』でなければ許可要件を満たさないため許可申請を受け付けられない場合もございます。

この規定が適用される市区町村では許可申請地からおおむね500メートル以内に教育施設と医療施設があり、前面道路に上水道管とガス管が埋設されていたので第3種農地と判定された場合や、鉄道の駅から300メートル以内に存在するため第3種農地と判定されたが、前面道路に上水道管のみ埋設されている場合はたとえ第3種農地であっても市区町村独自の規定を満たさないため太陽光パネル設置のための農地転用許可申請が行えない農地となります。

前面道路に上水道管・下水道管が埋設されている第3種農地であっても、その農地が農振農用地区域内農地である場合は許可を受けることができませんので注意が必要です。

市区町村によってはより厳しめな規定を設けていることもございますので、念入りな事前調査が必要になります。弊事務所では農地区分の判定だけでなく、前面道路に上水道管・下水道管が埋設されているかどうかも確認しながら許可申請可能かどうかの協議を進めております。調査を進めるにつれ不安な点などが生じましたらいつでもお気軽にお問い合わせください。

« Older Entries Newer Entries »

keyboard_arrow_up

0283225411電話番号リンク 問い合わせバナー