船舶免許紛失時の更新手続き|滅失てん末書の書き方も解説

操縦免許証を紛失、でも大丈夫。更新手続きは可能です

「更新時期が迫っているのに、大切な操縦免許証(海技免状)がどこを探しても見当たらない…」
「もしかして、紛失したらもう更新できないのでは…」

操縦免許証は毎日使うものではないため、更新時期になって紛失に気づき、不安に感じる方もいます。紛失している場合でも、必要な書類をそろえれば更新手続きを進められます。

操縦免許証をなくしてしまっても、更新手続きをあきらめる必要は全くありません。この記事では、紛失した免許証の更新手続きについて、一つひとつ丁寧に、分かりやすく解説していきます。必要書類と手続きの流れを確認することで、次に行うべき準備を整理できます。

船舶免許の更新手続きの全体像については、船舶免許の更新手続きの流れで体系的に解説しています。

紛失時の更新に不可欠な「滅失てん末書」とは?

操縦免許証を紛失した状態で更新手続きを進める際に必要となる書類の一つが「滅失てん末書(めっしつてんまつしょ)」です。

なんだか難しそうな名前ですが、心配はいりません。これは、なくしてしまった免許証の代わりになる「事情説明書」のようなものだと考えてください。なぜ免許証を提出できないのか、その理由を書いて説明するための公的な書類なのです。

滅失てん末書は、免許証を提出できない事情を説明するために必要な書類です。更新手続きでは、本人確認書類など他の必要書類とあわせて提出します。

船舶免許証を紛失し、更新手続きを前に頭を抱えて悩んでいる男性のイラスト。

滅失てん末書の入手方法

では、その滅失てん末書はどこで手に入るのでしょうか。入手方法は主に2つあります。

  1. 地方運輸局などの窓口で直接もらう
    お近くの地方運輸局や運輸支局の窓口へ行けば、直接用紙をもらうことができます。書き方が分からない場合、その場で質問できるのが良い点です。
  2. 運輸局のウェブサイトからダウンロードする
    多くの場合、各地方運輸局のウェブサイトから書式(PDFファイル)をダウンロードして、ご自宅のプリンターで印刷することができます。「〇〇(地域名)運輸局 滅失てん末書」のように検索すると、見つけやすいでしょう。事前に準備しておけるので、忙しい方にはこちらの方法が便利かもしれませんね。

なお、窓口の受付時間が変更されている場合もあるため、訪問する際は事前に確認しておくと安心です。

お近くの運輸局の場所がわからない場合は、以下のウェブサイトが参考になります。
参照:管内運輸支局・事務所所在地一覧 – 関東運輸局

【記入例付き】滅失てん末書の書き方と注意点

ここでは、滅失てん末書の主な記入項目を確認します。紛失した状況を、分かる範囲で正確に記入します。

滅失てん末書の書き方を項目ごとに解説した図解。記入例も示されている。
  • 氏名・住所
    現在のあなたの氏名と住所を、住民票の通りに正確に記入します。
  • 免許証の種類・番号
    小型船舶操縦免許証、または海技免状(航海、機関など)の種類を記入します。免許証番号が分かる場合は記入しますが、もし分からなければ空欄のままでも受け付けてもらえることがほとんどです。番号が不明で不安に思う必要はありません。
  • 滅失の年月日
    なくした、あるいはなくしたことに気づいた日付を記入します。正確な日付が分からなければ、「令和〇年〇月頃」といった書き方でも大丈夫です。
  • 滅失の場所
    どこでなくしたかを記入します。例えば、「自宅内」「〇〇県〇〇市の路上」など、思い当たる場所を書きましょう。
  • 滅失の事由(理由)
    ここが一番悩むかもしれませんが、難しく考える必要はありません。「いつ、どこで、どのようにしてなくしたか」を簡潔に書きます。

<滅失事由の記入例>

  • 例1:「自宅で保管しておりましたが、引越しの際に誤って処分してしまったと思われます。」
  • 例2:「〇月〇日頃、外出時に使用したカバンごと紛失してしまいました。警察には遺失物届を提出済みです。」
  • 例3:「長年保管していたため、自宅内のどこにあるか分からなくなってしまいました。」

このように、正直に状況を説明すれば問題ありません。大切なのは、なぜ免許証を提出できないのかをきちんと伝えることです。

免許証紛失時の更新手続き、3つのステップ

それでは、実際に手続きを進める全体の流れを、3つの簡単なステップに分けて見ていきましょう。「まずこれをやって、次にこれをすればいいんだな」とイメージをつかんでくださいね。

ステップ1:必要書類を揃える

まずは、手続きに必要なものを集めるところから始めます。以下のリストを参考に、一つひとつ準備していきましょう。

  1. 操縦免許証更新申請書:運輸局の窓口やウェブサイトで入手できます。
  2. 滅失てん末書:先ほど解説した、紛失した事情を説明する書類です。
  3. 証明写真:規定のサイズがありますので、事前に確認しましょう。詳しくは、船員手帳・海技免状・海事代理士試験の写真サイズについての解説をご覧ください。
  4. 手数料納付書(収入印紙):手数料分の収入印紙を貼り付けた用紙です。
  5. 更新講習修了証明書:ステップ2で説明する講習を受けると発行されます。
  6. 本人確認書類:免許証がない分、これがとても重要になります。運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど、顔写真付きの身分証明書を用意してください。
  7. 変更内容を確認できる書類:住所変更の場合は住民票の写し等、氏名や本籍の都道府県名に変更がある場合は本籍記載の住民票の写しや戸籍抄本等が必要です。

操縦免許証(海技免状)を紛失などで提出できない場合は、本人確認書類に加えて、この滅失てん末書(または警察署への遺失物届出書など)を提出することで、手続きを進めることができます。もし後から免許証が見つかった場合は、速やかに返納する決まりになっていますので覚えておきましょう。

ステップ2:更新講習を受ける

書類の準備と並行して、更新講習を受けましょう。免許の有効期間が満了する前の1年以内に更新申請を行います。更新講習修了証明書は、原則として申請日前3か月以内のものが必要です。

講習は全国各地の講習機関で実施されています。「船舶免許 更新講習 〇〇(地域名)」などで検索すると、お近くの講習機関が見つかります。講習当日は、簡単な身体検査も行われます。この身体検査証明書の書式も変更されていますので、ご自身で用意される場合はご注意ください。

免許証が手元になくても、運転免許証などの本人確認書類があれば受講できる場合がほとんどです。まずは講習の予約から始めてみると、手続きがぐっと前に進みますよ。

ステップ3:運輸局で申請手続きを行う

ステップ1で揃えた書類と、ステップ2で受け取った更新講習修了証明書を持って、いよいよ申請です。お住まいの地域を管轄する地方運輸局や運輸支局の窓口で、更新の申請手続きを行います。

窓口で書類一式を提出し、不備がなければ申請は完了です。新しい免許証は、その日のうちに交付されることもあれば、後日郵送で届くこともあります。

ここまで完了すれば、更新申請の主な手続きは終了です。

なお、海事代理士による郵送申請という方法もありますので、平日に時間が取れない方は覚えておくと良いでしょう。

手続きの不安が解消され、専門家と笑顔で話している相談者のイラスト。

もしも…後から免許証が見つかったら?

「手続きが終わって新しい免許証を受け取った後、大掃除をしていたら古い免許証が出てきた」ということも、意外とあるかもしれません。

もし、なくしたと思っていた古い免許証が見つかった場合は、見つけた古い免許証を速やかに運輸局へ返納する義務があります。

なぜなら、同じ人に同じ免許証が2枚存在することは認められていないからです。万が一のトラブルを防ぐためにも、見つけ次第、正直に返納するようにしましょう。この手続きは、返納確約書を提出している場合も同様です。

手続きが不安なら、相談することも一つの方法です

ここまで、ご自身で手続きを進める方法を説明してきましたが、「やっぱり書類作りは苦手だな」「平日に役所へ行く時間がどうしても作れない」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

もし手続きに不安を感じるようでしたら、海事代理士に依頼するという方法もあります。書類の作成から提出まで、一連の手続きを代わりに行ってもらえますので、時間や手間を減らせる場合があり、書類の準備や提出方法について確認しながら進めやすくなります。

一人で抱え込まず、まずは船舶免許の更新手続きに関する相談してみてはいかがでしょうか。状況に応じて、手続きの進め方を確認できます。

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